史上初の(と騒ぐほどのことではありませんが)前宮三之御柱に留まったオオムラサキです。あわてたので、電源ONのレバーを回し過ぎてリセットの初期設定「jpg」で撮ってしまいました。
諏訪大社上社前宮の杜に大型の蝶が舞っていました。図鑑でしか見たことはありませんが、羽を広げた瞬間の色から国蝶オオムラサキとすぐに分かりました。手が届く位置からはるか高い梢まで、数匹がときには絡まり合いながら乱舞しています。
それがふっと消えてしまいました。今のは白日夢だったのかと思えたほどです。時間帯や日射しのあるなし、または風の強さに関係があるのでしょうか。たまに仲間以外のチョウが近づくと追い払うように後を追いますが、また梢だけが動く前宮の杜に戻ります。今の時間帯に来ていれば、その存在を知ることはないでしょう。
中学生までは昆虫(蝶)少年でした。春から捕虫網を持って野を駆け巡りましたが、オオムラサキを自分の目で見るのは今日が初めてでした。自宅で見ると、神杉に留まった蝶は羽が欠けていました。完璧主義の私はがっかりしましたが、よく考えると図鑑用ではありません。季節の移ろいのワンカットと考えると、まさにお宝ショットと言えました。