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御眷属拝借(三峯社のお仮屋) 茅野市高部 19.3.11

 冬至から三ヶ月経ちました。日が長くなった分だけ自宅に戻るのが遅くなりますから、自然と早足になっていました。正面の大祝の御廟から、この辺りでは“異邦家”としか写らない、某有名建築家のツリーハウスに目を転じると、その右下に何かが見えます。決して近くではない、ガードレールを挟んで直ぐ上は熊野堂墓地というビューポイントの狭間ですが、何か気になります。

三峯社のお仮屋 毎年の健康診断では右下がりの視力ですが、そのグラフに反比例するように「何か」を見つけることが多くなったような気がします。このサイトを運営しているためなのでしょうか。最近は物言わぬ相手からシグナルを送ってくるように思えることがあります。近づくと、それはまさしく「お小屋がけ」でした。ただし、この地区や祭祀者がどう呼んでいるかは分かりません。

三峯神社御眷属守護 外観の写真を撮ってから中を覗くと、干からびた切りモチの奥に木札があります。三峯神社までは読めますが、十字に結んだ紐に隠れた○と旧字の○が読めないので「御◯◯守護」としか判読できません。たまたま中を覗いてしまったため、どうも気になります。取りあえずのメモとして、フラッシュをオンにしてシャッターを押しました。


御眷属守護

 何かのヒントが見つかるかもしれない、とネットで探してみました。キーワードは「三峯神社」です。直ぐに「◯◯」は「眷属」とわかりました。三峯神社の眷属はオオカミ(山犬)です。「眷属とは」と下手な説明をするより、「稲荷神社の眷属がキツネ」と言った方が早いでしょう。しかし、三峯神社は“サブタイトル”で、中央の大きな文字は「御眷属守護」となっています。

御眷属拝借

 さらに調べる中で、オオカミの頭骨を一年間借りる「御眷属拝借」を知りました。すでに1905年に絶滅したとされるオオカミですから、貸し出し数が限られるのでしょう。それが理由かはわかりませんが、現在は、発行部数と携帯性に優る「お札」が代用品として使われています。極近には諏訪大社がありますが、やはり“専門職”にすがりたいのが人情というものでしょう。

ワラ囲いの三峯社 20.2.5

 高部歴史編纂委員会『高部の文化財』では、高部地区にある祝神などの祠写真を載せています。その中にある「ワラ囲い」をした祠に目が留まりました。名前を見ると「三峯神社」です。今橋地区では「お小屋がけ」と呼ぶ祠と共通点があります。

三峯社のお仮屋 折り込みの地図を頭に叩き込み、といっても、この辺りはかなり歩き回っていますからすぐに見当がつきました。
 小袋石へ続く道脇の一画に竹林があります。その内側に回り込むと、本で見た祠がありました。写真では基台の部分だけをワラで囲ってありましたが、“今年度”は省略したのか忘れたのか、一本もありません。説明に「祭祀の仕方が珍しい三峯社のワラ囲いの例」とありますから、例年ならワラで覆ってあるはずです。
 自宅で、改めて巻末をめくると平成8年発行とあります。一方、平成18年とある『続・高部の文化財』で見ると、こちらは申し訳程度の「かつては覆われていた」という状態です。そのため、祠の其台は丸太を脚にした机状であることがわかります。今日撮った写真は丸太を横にして交互に積んでありますから、改築したことが見て取れます。その時に三峯社本来の姿にすることを忘れたのでしょうか。「これが本来の姿」にならないとよいのですが、ここ数年は“なって”います。

三峯社のお仮屋

 年月が建つと自然に知識が増えてきます。三峯講の代参で複数のお札を持ち帰った際は、神棚ではなく、「カヤで作ったお仮屋」に納めることがルールと知りました。