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天井川(天井水路) 諏訪市湖南 12.4.9

天井川と御柱 通勤途中にある、高さは目測で1メートルほどの「天白様」の社(やしろ)です。背後が北西に当たるため、冬は文字通りの日溜まりとなります。春先には他所に先駆けて黄梅が咲くので気になるスポットです。毎朝、車の窓越しに見る通勤時の動画は意識にとどまることはありませんが、この一画だけは何か気になっていました。
 黄梅の春色もあせ始めた頃になって、ようやくこの前に立つことができました。静止画として見ると、御柱の内側に、全く気が付かなかった石祠二棟がありました。このような場所は諏訪ではどこにでもある風景ですが、それが強く印象に残るのは、この小首を傾(かし)げたような社と右上に見える天井川のせいでしょうか。天井川と言うには余りにも規模が小さいので「天井水路」と呼ばれるそうです。

消滅した天井川 17.4.16

消滅した天井川 はっきりと覚えていませんが、二年ほど前に天井水路が取り壊され、地面を掘り割った「地上の川」に変身しました。写真右の黒い欄干が現在の橋です。年々トラックが大型化され荷台上部が接触する事故を無くすために改修したのでしょう。
 石垣も畑も削平され、祠も移転したのか見渡してもその姿はありませんでした。かつてここに空中河川があったとは信じられない変わりようでした。

消滅した天井水路と習焼神社 14.11.2

習焼神社 上写真と同じ通称「西街道」脇にある「習焼神社」です。鳥居の右に御柱が見えますが、主題は改修された「川」です。写真ではよくわかりませんが、結構な“急坂川”です。この場所もかつては天井水路で、主要地方道であるのにもかかわらず、手前で荷台の重機を下ろし、通過してから再び載せているトレーラーがよく見られました。このような天井水路は覚えているだけで六ヶ所あり、諏訪湖西岸の特殊な地形をよく現しています。
 習焼神社が鎮座している等高線のライン上に古社が幾つも並び、いずれも諏訪大社上社の摂末社になっています。言い換えると「諏訪明神に服従した古部族の拠点」が並んでいた、となります。

天井水路 左は上写真と同じ位置から見下ろしたものです。この地形ですから、白い車を見てわかるように「傾斜のある駐車場」になっています。改修前にはここに「遊水池」がありました。
 工事は、大型化した車に対応するためばかりではありません。通勤路として使い始めてから二回も、鉄砲水で県道が土砂と流木で覆われましたから、土砂災害防止も含んでいます。
 (古)習焼神社が成立した頃は、「下の県道より下が諏訪湖岸だった」と聞いています。安全な土地に造られた神社ラインから“禁断”の一歩を踏み出したがために、生産性は著しく向上しましたが、現在でもその代償とも言える土砂災害防止の戦いが続いています。平成21年には、県道に並行して流れる「新川」が氾濫して、住宅の冠水や床上浸水の被害が出ました。

 平成20年8月、「大熊(おぐま)」の交差点にある水路も消滅しました。残るは、中央自動車道近くにある県住湖南団地一ヶ所となりました。