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諏訪大社前宮の日供

内御玉殿前 平成14年の春先、まだ9時前ですが思い立って前宮へ出かけてみました。いつもの通りに本殿への坂道を登ると、木箱を提げた神職が下ってくるのに会いました。その箱が妙に気になるので、拝礼直後というタイミングになってしまいましたが、内御玉殿(うちみたまどの)を背景にした写真を撮ってみました。
 その後、何回か徒歩や車で往復する姿を見かける中で、本殿内で木箱から何かを取り出し・太鼓を鳴らし・何かを祈っていることまではわかりました。

日供

 長らく気になっていた木箱の中身ですが、米・塩・水・酒であることがわかりました。神に供える食事で、9時の朝御饌(みけ)と3時の昼御饌があることも知りました。さらに調べると、祈っていたのは「日供(にっく)」で、「人民の息災を祈る祝詞を奏上する日々の行い」と書いてありました。
 ところが、『weblio』提供の『三省堂大辞林』には

にちぐ【日供】
 毎日供物をすること。また、その供物。日の供。にっく。

とあるので、「祈りと供物」のどちらが日供なのかわからなくなりました。これは諏訪大社で直接確認するしかありませんが、本の著者との絡みもあるので未だに果たしていません。

日供 三ヶ月経った7月6日に、拝門の格子からカメラを向けました。ところが、神様が嫌がったのか神職が気にしたのか、(神)風で戸が閉じかかってしまいました。「日を改めて」を考えましたが、これはこれで(ヤラセ以外には絶対不可能な)貴重なショットと気が付いたのでこのまま載せました。

 帰途についた神官に、ぶしつけとは思いましたが声を掛けてみました。「今日は歩きですね」と問うと、「(参拝者が社務所に持参した)御神酒があるときは車で往復する」と疑問を解いてくれました。確かに一升瓶を何本も下げての登りは辛いでしょう。さらに、「3年前の大雪のときは1時間も遅れたが重要な神事があるとき以外は365日同じ時間に来る」などと気軽に話してくれました。最後に小市民的な疑問をぶつけてみました。それは木箱の中の酒の種類です。特別のものかと思いましたが普通の清酒で、前宮は茅野市にあるので地元の「ダイヤ菊」と確認しました。「箱の中の撮影を」と喉まで出かかりましたが、それ以上の“勇気”は出ませんでした。

前宮御用達「ダイヤ菊」 本宮(諏訪市)の拝所には、左に「ダイヤ菊」右側には「真澄」の酒樽が置かれています。真澄は、古くは前宮の内御玉殿に納められていた神宝「真澄の鏡」から採った名前だそうです。となると、上社詣でのお土産は、地酒の「ダイヤ菊と真澄」となるでしょうか。
 ここでメーカーに提案。前宮脇を流れる水眼(すいが)川の水を100%使った新ブランド「前宮」を開発してはいかがでしょうか。神酒として長生きができそうな…。