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本宮の玉垣改修 15.8.16

 7月25日の新聞に「現状のまま修復を」の見出しで、諏訪大社本宮玉垣改修の記事が載っていました。「新しい玉垣に造り替える全面改修ではなく、現状の玉垣のまま修復するのが望ましい(信毎諏訪版)」とは市文化財審議会の意見ですが、すでに22日から「全面改修」の工事は始まっていました。

玉垣 左の写真は去年の9月に撮ったものです。阪神淡路大震災時のねじ曲がった高速道路を彷彿させますが、当事者でない私としては、造形美というかこれも大社の歴史であると容認してしまいます。
 倒壊による生命への危険性は「御柱年」には確実に高まります。記事には「寄進者の気持ちや景観への配慮を、の意見もある」とありましたが、来年に御柱祭りを控えて、工期が短く耐震性を考慮ということで全面改修を大社側は決断したのでしょう。さらに、5月に寄進による白御影石の新鳥居が完成したこともあり、古くさい(と言っても事実古いのですが)リニューアルより石質や色を統一した方が見栄えがするのでしょう。

 古い玉垣は保存されるとありますが、ここで提案。現在、裏(山)側の一部は金網のフェンスになっています。この部分に撤去した玉垣を再利用したら如何でしょう。その費用は、と問われればたちまちトーンダウンしてしまいますが、一本分くらいなら負担する気持ちはあります。と書いてはみたものの、すでに他人の名前が彫られていては…。

玉垣 8月16日、「北側約200メートルが対象で白御影石製になる」という工事現場に出かけてみました。垣はすでに撤去され、撮りためた写真から拾い出すまで前の姿(上写真)が思い出せませんでした。左の写真は、逆方向の波除鳥居付近から撮ったものです。
 撤去された玉垣は、今は産出しない地元の神宮寺石(安山岩)で作られ、中には江戸時代後期のものもあるそうです。


本宮の玉垣改修終わる 16.12.29

玉垣 玉垣が一新し、これぞ「正しい遠近法」という直線に思わず背筋を伸ばしました。太陽の恵みには縁遠いこの道ですが、いくらか明るくなったように見えます。
 玉垣の段差で判るように、玉垣の内側にある神楽殿から北口にかけた境内は一段下がっています。雑学メニュー「波除け鳥居」にあるように、その最低部に諏訪湖の水が浸いていたという説があります。かつて前宮の神原(ごうばら)が大祝の住居だった頃は、右に諏訪湖を眺めながらのここ本宮への通い路だったのでしょうか。
 それにしても、撤去された一柱一柱に刻まれた寄進者の思(願)いはどこを彷徨(さまよ)っているのでしょうか。