南熊井諏訪社を参拝した折に、本殿左の狭い斜面に、「杉葉で葺いた」というより杉枝を寄せ集めて縛ったような何かがあるのに気が付きました。
間を空けて並んだ新旧二つのモノは、「お小屋がけ」と呼ぶ三峯社の「お仮屋」に似ています。諏訪のものとは異なりますが、「これは三峯社」と確信しました。左側なら、枯れ色から御札の有効期限が過ぎているだろうと、失礼して中をのぞいてみました。
やはり、墨で「御眷属拝借…」と書かれた板が縛り付けてありました。
このままでは帰れません。「もう少し情報が」と近くの旧家にお願いにあがると、2軒目で目的を達することができました。
当主から「三峯社で、この辺りでは三つの講がある。毎年御札をもらってそれぞれの講が祠を造る。うちの講では3月17日に建て替えた。最近まで三つあった」と聞き込み、一つの講が解散したことを知りました。また、上写真の御札は、更新(返却)されずにもう何年も経っていることがわかりました。
その後、諏訪郡富士見町の三峯社で、紙に印刷された「御眷属拝借之牘」を見つけました。
手書き文字認識で「牘」の読みが「とく」とわかりましたが、その意味がわかりません。ネットで調べると「ふだ。文字を書き記す木の札」とあって納得しましたが、明日の朝にはもう読むことができないこと請け合いです。もちろん、書くことも不可能です。