頭を真夏の太陽に灼かれながら、春宮に向けて旧中仙道を歩きます。薄手のジーンズですが、汗が吹き出た肌が触れるたびに不快感が募ります。急ぐ理由は全くないのですが、生来のせっかちというか、コントロールしてもいつの間にかペースが上がってしまいます。
そんな自分に格好の日陰を提供してくれたのが、諏訪大社下社の末社・御作田社でした。御柱もなく、本殿もこれといった特徴がないことに戸惑いましたが、本題は御作田社の「斉田」です。
瑞籬で囲まれた小さな田に目を移すと、6月30日に植えられた稲は、日照に恵まれないこともあって写真のような苗丈でした。
御作田社の斉田には結界があるので、一般の人が除草のお手伝いというわけにはいきません。諏訪大社も神(自然)に任せて手入れはしないのでしょう。稲にとっては雑草にあたる水草が、立ち寄り参拝者にはうれしい白い清楚な花を付けていました。
御作田社境内の隅に「水路改修記念」なる石柱がありました。その時は気にも留めませんでしたが、後に「御作田社の湧水」として知られていることが分かりました。
後日確認したところ、境内ではなく玉垣の前(道路際)にありました。ペットボトルに詰めている女性を見て、再び来るときには私もボトル持参で…、と思いましたが未だに実現していません。
御作田社では、諏訪大社下社の御田植え神事「田遊」が6月30日に行われます。