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布橋の方位角(冬至日の出ライン) 1.7.20/'20.12.23

冬至日の出ラインの道

県道
神橋から安国寺方面(日の出方向)

 かつてお世話になった原村から岡谷市への通勤路ですが、茅野市の安国寺から諏訪大社上社前宮の前を通る道は、神橋まで直線が続きます。

 その道で、冬至の前後にはバックミラーの中心に朝日が昇ってくるのを幾度となく見てきました。ある日地図を見て、その道と上社本宮の縦軸が平行していることに気が付き、冬至の日に布橋に立てば正面から朝日が差し込むことを思いました。

本宮における冬至の日の出

 まずは、布橋の中間を基準にして日の出の方位角を調べます。時代によって変動があるので、100年毎の三例を並べると、

1700年で117.99°
1800年で117.98°
1900年で117.96°

となり、江戸時代初期では118度とわかりました。

諏訪大社上社付近図

 『地理院地図Vector』に、神橋−前宮―安国寺の道破線と布橋から見た冬至日の出の方位角──を表示させたのが上図です。

布橋の方位角

諏訪大社本宮布橋 左図はGoogleマップを拡大した上社本宮の中枢部です。ただし、現在は『ゼンリン』との提携を解消したので、このようには表示しません。
 ここに表示させた方位角「117.3度」は、「線を一本水平に引く」「それを回転させて布橋の長軸に一致した角度を調べる」という方法で割り出しました。この大きさの縮尺では、二点間をクリックして計算する方法では誤差が大きいと考えたからです。

諏訪大社本宮布橋 ここで、「日本人なら国土地理院の地図だよね」ということで、比較の意味もあり、『地理院地図(電子国土Web)』の最大拡大図で調べてみました。ここでは、幣拝殿の形状がかなり変ですが、自宅ではないので黙認することにしました。
 同じ方法で、Googleマップより0.6度小さい「116.7度」が出ました。

 双方とも「117度」内外なので、「冬至の日の出ライン118度」と同値としても差し支えないことになりました。

 ここまで来ながら、これらを計算している中で、「118度」が実態にそぐわないことがわかってきました。

 と言うのも、「118度」は、観測地から見た地平線上の日の出の方位角だからです。冒頭で書いた県道(標高約770m)から望める八ヶ岳裾野の日の出とは近似値であっても、本宮境内では直近の片山から登る仰角が大きい太陽となります。その時間差と一年で一番南に傾く太陽高度とあって大きなズレを生じます。

布橋(蛙狩り)
蛙狩神事(元旦8時39分)

 結局は、上社本宮境内でこの数値を挙げても意味が無く、冬至に布橋の入口から太陽光が差し込む光景は無いことになりました。
 思い出して冬至から十日後に撮った写真を見たら、斜めからの射し込みが写っていました。