原村でも標高1000mに近い高地に住む私は、今回の長雨は乾ききった庭に水分を十分に浸透させてくれたと喜んでいました。ところが、諏訪湖周では道路が冠水し、浸水した家屋もあったことを知りました。
『地理院地図Vector』で諏訪湖面から0.5m毎の〔色別標高図〕を作ると、水が浸いた地区の標高は760.5mとなりました。言い替えると、諏訪湖の標高は759mですから、青い部分と湖面の差は1.5mしかないということになります。
ただし、湖岸や河川の堤防は嵩上げしてあり、内水氾濫の場合もあるので、上図の760.5mの区域がすべて浸水したということではありません。
ここで、諏訪湖面の759mが年間の平均値なのか、釜口水門の最低部なのかの疑問が湧きます。
それは解決しないままですが、諏訪湖周にある標高点を探すと、岡谷市の湖畔公園に「ピッタリの数値」がありました。因みに、標高点は「地図を作るときに測量した点」です。
上の地図では街路灯の辺りが標高点の場所になりますが、拡大しても標識が見つからないので、諏訪湖面が見えるストリートビュー画像を載せました。上図の赤い三角が撮影方向となります。
海抜ゼロm地帯と同じですから、地図上では内水氾濫の可能性があることになります。
冒頭の衛星写真ではゴチャゴチャするので、白地図に鉄道と道路のみを表示させました。
ハザードマップとは異なりますが、諏訪湖と盆地の高低差がよくわかります。
さらに1m加えた標高761.5mでは、かつて存在した高島が現れます。更なる気象変動で、高島城の石垣に湖水が波打つ光景が…。
因みに、病院や水道局などのインフラは嵩上げして建造していることがわかります。